高知リハビリテーション学院紀要
Online ISSN : 2433-4553
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しゃがみ込み動作に必要な足関節背屈角度
山﨑 裕司西村 裕子栗山 裕司稲岡 忠勝平賀 康嗣宮崎 登美子柏 智之片山 訓博重島 晃史
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2017 年 19 巻 1 号 p. 15-18

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抄録

本研究では,しゃがみ込み動作に必要な足関節背屈角度について検討した.対象は,健常者80名(男性43名,女性37名)である.足関節自動背屈角度と他動背屈角度を測定し,背屈角度としゃがみ込み動作の可否について検討した.しゃがみ込み動作可能群は50名,不可能群は30名であった.自動背屈角度,他動背屈角度は,可能群/不可能群の順に,18.3±4.1度/10.6±4.1度,44.2±6.7度/30.9±6.9度であり,有意差を認めた(p<0.01).自動,他動背屈角度におけるROC曲線下面積は0.907,0.908であり,しゃがみ込み動作の可否を判別することが可能な指標であった.感度と特異度の和が最も高くなる自動,他動背屈角度は14.3度,36.5度であった.しゃがみ込み動作の自立のためには,この程度の背屈角度が必要なものと考えられた.

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© 2017 高知リハビリテーション学院
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